●2024.02.17 大阪 アメリカ村 BEYOND
6都市を回るミスティア! 史上最大のツアー「Make・ミ!・Happy」初日は、(個人的な)第二の故郷・大阪。
午後に現地入りし、まずは日本橋の某水煙喫茶で一服。
旅先のシーシャ屋を巡ることが今回のツアーの裏テーマ。
ライブは「思ったよりも客が入っているな」というのが最初の感想だった。
売れ行きを調べるため、あえて開演時間ギリギリに購入した前方チケットの整理番号は22。
通常チケットが何番まで出ていたかは知らないが、合計で30~40人ほどの動員か。
1曲目の『ドキドキセンセーション』から日向さきさんの「いくで」という遠征仕様の煽りが飛び出し、MCは瀬戸くるみさん&一ノ瀬琳加さんがリードし、叶野僾さんは大阪で活動していた頃のエピソードを語り……
4人体制になってから日が浅いとはいえ、幸先のよいツアースタートだったように思う。
ライブ後はみやーんさん&しょうたさんと、会場近くの店でたこ焼きを軽くつまんだ。
それから一人でシーシャ屋を2軒ハシゴし、シメに和歌山ラーメンを食べ、第二の実家・快活CLUBで就寝。
●2024.02.18 愛知 SOUND SPACE DEEP
大阪から名古屋へ移動し、雨が降ったり止んだりの曇天のなか、お気に入りのうどん屋でランチ。
その後、グループの単独公演に先立って行われた、叶野さんのソロ公演『1ページ』を鑑賞。
初っ端からマイクトラブルが発生して気の毒だったが、すぐさま立て直すメンタルに感心した。
彼女の歌には、聴き手に訴えかけてくるものがある(一ノ瀬さんもリハーサル見学の時点で泣いたらしい)。
ミスティア! は2023年10月24日にZepp Shinukuでワンマンライブをしたわけだが、そこでも彼女は、Zeppという会場のスケールに合った歌を響かせていた。
『雨、ノスタルジア』などは曲への没入感が特に凄まじいし、シンガーソングライターとしての顔も持つ彼女が、ミスティア! の曲をどのような解釈で歌っているのかは常々気になるところ。
会場を同じくして、夕方からはグループの単独公演。
名古屋という土地柄なのか、東京でのライブでは聞き慣れないコールを入れる観客もいて、カオティックな盛り上がりだった。
ライブ後は結構な人数が集まり、カレーうどん専門店の千吉で打ち上げ。
内心「皆さん待ってください、名古屋まで来てチェーン店ですか? 東京でも食べられますよね?」とツッコミを入れたかったのだが、俺は千吉を侮っていた。
うどん以外におばんざいメニューも充実しているばかりか、味噌かつや手羽先といった名古屋メシまで取り扱っており、ちょい飲み店として何気に優秀だったのだ。
こういう新たな発見があるから、年齢も職業もバラバラなアイドルファンたちとの交流は楽しい。
●2024.02.26 東京 恵比寿CreAto
割愛。
●2024.03.24 広島 Cafe & Bar & goodmusic Yise
前日にL'Arc~en~Cielの愛知公演を観て、広島に移動したのは翌朝。
福山で寄り道し、駅前でラーメンを食べた。
ツアー後半の広島、北海道、福岡は、いずれもミスティア! の歴史で初上陸。
なかでも広島は瀬戸さんの凱旋公演ということで、彼女のSNSやSHOWROOM配信でも宣伝に熱がこもっていた。
会場と隣接した一蘭の大行列には及ばないまでも、東京拠点のアイドルグループが広島であれだけ集客できたのは、彼女の人徳あってこそだろう。
この広島公演では、ご当地カバー曲としてSTU48の『暗闇』が予告されていた。
メジャーなグループの曲には逆に疎いので、会場へ向かう広島電鉄に乗りながら予習したのだが、窓の外は雨で、暗闇とまではいかずとも灰色。
どこかセンチメンタルな旅情に駆られたことを覚えている。
そんな『暗闇』だが、Aメロの譜割りが早口だからか、ライブ本番では歌いにくそうにしていたメンバーも。
咄嗟に一ノ瀬さんがカバーに入っていて微笑ましかったし、頼もしかった。
ライブ後はファンの皆さんと打ち上げたかったものの、ずっと行きたかったシーシャ屋があったので単独行動。
それから瀬戸さん推奨の唐々亭でつけ麺を食べ、コンビニで海賊むすびを買い、夜行バスで東京へ(偶然、とあるファンの方と乗り合わせた)。
●2024.03.30 北海道 BESSIE HALL
札幌に来たのは、2022年8月にZepp SapporoでHYDEとCVLTEの対バンを観て以来。
先に到着していたファンの皆さんが二条市場で海鮮に舌鼓を打っている間、俺はといえば、ラーメン二郎札幌店の行列に並んでいた。
もともと俺は、ラーメン二郎のためだけに日帰りで札幌へ飛んだこともあるほどのジロリアン。
コロナ禍で食べ歩きが制限された時期に熱は落ち着いてしまったが、ちょうどこの日は開店11周年記念の限定トッピング「日本一美味しい、大分の赤鬼柚子胡椒」が提供されていたため、逃したくなかったのである。
それはさておき、ミスティア! のライブは15:30スタートと早め。
会場は予定されていたSPiCEからBESSIE HALLに変更となったが、俺からすると好都合だった。
BESSIE HALLは、俺の好きな歌手がアマチュア時代から出演していた老舗のライブハウスということで、名前だけは十数年前から頭に刷り込まれていたのだ。
予期せず聖地巡礼できたし、連れてきてくれたミスティア! に感謝。
ライブは1曲目の『ドキドキセンセーション』の直後にMCと自己紹介が入り、そのまま出し惜しみせずご当地カバー曲の『Snow halation』(μ's)を披露する流れが印象的だった。
特典会では叶野さんのお母様が各メンバーとチェキを撮っていて、愉快で何より。
ライブ後は、メンバーたちも参加するジンギスカンオフ会まで時間が余っていたため、一人でシーシャ屋へ。
ここは某ミュージシャン行きつけの店で、その人がよく注文しているという"パンロバ"MIX(パンラズナ×ローズ×バニラ)を吸わせていただいた。
そして、遠征民にとってはご褒美ともいえそうなジンギスカンオフ会。
途中で何度か席替えしつつ、後半は日向さん&叶野さんのペアと長めに話す時間をもらえた。
今回の札幌公演で初めてミスティア! を観たという地元の女性ファンの方も同席していたので、俺が思うグループの魅力を、この2人の歌唱力という観点から熱弁したつもり。
あれがわずかでも彼女たちの胸に響かなかったのなら、俺がミスティア! と出会った意味はないに等しい。
グループの創成期からライブに通っている身からすれば、聴き飽きた曲もある。
メンバーが入れ替わるたびに新鮮味が復活したところで、どうせ一過性だと諦めていたのだが、現体制になってからは何かが違った。
曲が秘めていたポテンシャルを引き出してくれるし、『二文字の言葉』や『Stillness Town』なんて、気を抜いたら涙が出そうになるよ。
このオフ会で悔やまれるのは、せっかくの食べ飲み放題だったのに、昼のラーメン二郎の後遺症でろくに味わえなかったこと。
どの肉よりも、シメのバニラアイスのほうがおいしかったもんな。
ドリンクのラストオーダーではノンアルコールを頼みたかったのに、叶野さんに「アルコール入りがオススメです」とハラスメントされたっけ。
オフ会後は快活CLUBという名の別荘で休憩し、日本最北端のシーシャコンカフェに念願の初訪問を果たしてから、飛行機の早朝便で帰京。
胃もたれとの戦いで疲労困憊したが、旅の充実度はツアーで一番だった。
●2024.04.13 福岡 The Voodoo Lounge
地方シリーズラストは福岡。
到着してから気付いたのだが、ライブ会場のビルにはコンカフェやシーシャ屋も入っており、2年前にも来たことがあった。
“親不孝通り”という地名が目に入るたびに「あぁ、俺のことだな」と胸が詰まりそうになる。
いつもライブ動画は後方でほぼ動かずに撮っているが、地方シリーズラストくらいは趣向を変え、フロアをあちこち移動してみることに。
大好きな『Believer』のラップパートは、やはり前方で迫力ある画を残したい。
ご当地カバー曲はHKT48の『メロンジュース』だったものの、リハーサルのほうが上手くいったと、特典会で一ノ瀬さんがぶっちゃけてくれた。
「アイドルは成長過程を見せるもの」なんて説を耳にするが、地上や地下といった規模を問わず、ステージに立つ以上は完成されたパフォーマンスをしてくれと思わないこともない。
でも一ノ瀬さんみたいに、技術よりも気持ちを前面に押し出して歌っている姿を見ると、心が洗われるね。
観客がアップしたライブ映像もよくチェックしているし、理想のアイドルに近付こうと試行錯誤を重ねる様子からは、とても人間味を感じる。
アイドルとして偶像を演じているのではなく、人間としてアイドルを生きているのだろう。
ライブ後はHYDEのサインが飾られたラーメン屋で遅めの昼食をとってから、キャナルシティの映画館でL'Arc〜en〜Cielのライブ・ビューイング。
この日は、横浜アリーナでファンクラブ会員限定ライブが2日間あるうちの初日。
2日目は現地に行くことが決まっていたが、ファンクラブ会員向けのレアな内容が期待されたため、初日の模様もリアルタイムで追っておきたかったのだ(結果的にセットリストは通常の公演と変わらず)。
夜はミスティア! ファンの皆さんと合流し、みやーんさんチョイスの店で打ち上げ。
ゴマサバ、イカの活き造り、博多餃子、もつ鍋など、九州名物を堪能した。
解散後はライブ会場のビルへ戻り、シーシャ屋で休みながらツアーを回顧。
下の階のコンカフェにも寄りたかったが、そこまでの気力は回復せず、これまたHYDEのサインがある長浜ラーメンの店で締めくくることに。
締めくくるとはいっても、まだ深夜3時で、帰りの飛行機までは5時間近く待たねばならなかった。
中途半端に仮眠して寝坊しないよう、ネットカフェのリクライニング席でライブ映像を編集(=て○びさんの発言をカット)していたら、俺の隣で爆睡中の客がチェアに体重をかけ過ぎて破壊していたことは忘れられない。
おかげで眠くならず、飛行機にも無事に搭乗。
横浜アリーナでL'Arc~en~Cielのファンクラブ会員限定ライブを観たあと、ラーメン二郎中山駅前店でエネルギー補給してから帰宅し、どうにか旅を終えた。
●2024.05.23 東京 Shinjuku BLAZE
ツアーファイナルは本拠地の東京、サーカスを模したステージセット(ミスティア! の運営さんはSDGsへの意識が高いのか、セットは廃棄せず、終演後にメンバーのサイン入りで売り出していた)。
セットリストの前半で『この想いが届くまで。』と『Secret memory』が並んでいたが、この2曲の初披露が、まさに同じShinjuku BLAZEで2021年4月2日に行われた東名ツアーのファイナルだったなと。
当時のメンバーたちは誰一人として残っていなくても、グループの歴史を匂わせたワンシーン。
アンコールでは怒涛の新曲3連発。
『僕のボク』はアッパーで、振り付けも力強く、ミスティア! の主力ナンバーに仲間入りしそうな予感が伝わってくるもの。
『透明な心音を聴いただろうか』は爽快かつ文学的で、グループ初期の代表曲『ナイモノネダリ』を令和風にアップデートしたかのようなオーラがある(作詞・作曲は『Re:solution』を手がけた人だが)。
一方で、俺がゲキ推しの新曲は『Hello』だ。
パワフルな低音ボイスに定評のあった日向さんが、落ちサビで「昨日よりちょっとかわいい」だなんて、歌詞どおりのかわいい声で歌ってみせる。
世間のイメージするアイドルらしさとはギャップのある歌声を、ときにはコンプレックスに感じることもあっただろうが、この曲で日向さきというアイドルは完成されたのではないか。
それくらい吹っ切れたパフォーマンスで、この先のミスティア! を引っ張っていくのは日向さんなのだろうと思わせてくれた。
その日向さんは、6月に入ってから卒業を発表することになる。
●2024.06.18 東京 SHIBUYA VIDENT
ここからはツアーの後日談。
日向さんの卒業前に、特典券IIを10枚使ってセットリスト考案権を発動した。
01. この想いが届くまで。 ※1
02. またあした ※1
03. セツナイヒカリ ※2
04. 二文字の言葉 ※3
05. 12月32日 ※2
※1:3rdワンマンライブで未披露
※2:3rdワンマンライブと6都市ツアーの両方で未披露
※3:6都市ツアーで未披露
要は、節目のライブで埋もれてしまいがちだった曲だけで構成している(ここに『二文字の言葉』が含まれたのは意外だった)。
盛り上がるか・盛り上がらないかでいえば盛り上がらないが、L'Arc~en~Cielがコアな曲メインの"UNDERGROUND"ツアーを2月から4月まで回っていたので、そのミスティア! 版を観てみたいという発想。
瀬戸さんがXで「今日のセットリストはかなりマニアックな感じ!」とライブ前に予防線を張ってくれており、その気遣いに頭が下がった。
●2024.07.13 東京 池袋リヴォイス
ツアー3か所以上の参加者限定のシークレットライブは、ミスティア! 初のリクエストアワー。
上位5曲を披露してくれるということだったが、俺が投票した3曲中の2曲が選ばれてガッツポーズ。
6月28日に卒業した日向さんが、この日だけは復帰してくれるというプレミアム感もあいまって、素晴らしいライブだった。
●2024.08.24 東京都内某所
ツアー5か所以上の参加者限定の打ち上げ。
会場にキッチンがあったので、ラーメン二郎小岩店のテイクアウトセット(生麺とスープと豚)を持ち込んだ。
調理に時間を奪われ、メンバーたちとはマトモに話していないし、チェキも撮っていない。
冬に幕を開けたツアーも、打ち上げが終わるころには晩夏。
ここまで言及する場面がなかったが、6月28日に加わった新メンバーの君乃あうさんは「おあよー」だの「魂の起床」だの、ワードチョイスがいちいちツボ。
ラーメンの趣味も俺と合うみたいだし、一緒にツアーを回れたらもっと仲良くなれたのかな。
て○びさんによくイジられるのは、ツアー中にファンたちで記念撮影をしたとき、俺だけ写っていない写真が散見されたということだ。
そのせいで、ライブとは違う目的のツアーをしていたのではないかと疑われている。
日向さんにも大阪で「このあと○田○地行くの?」、福岡では「博多美人と何かした?」などと訊かれたっけ。
万一そういう話に興味がある人がいたら有料記事を販売したい。
●2024.09.17
公式サイトにてミスティア! の終了発表。
ラストライブは12月21日、SHIBUYA VIDENTにて。
俺にはミスティア! に“推しメン”という存在がいない。
誰かのメンバーカラーのペンライトを振ったり、チェキを積んだりすることもない。
我ながら無責任で卑怯な楽しみ方だと思うし、アイドルという趣味自体、いつかは終わらせたかった。
どうかミスティア! が最後の引き金になってくれないものか。
●2024.12.10
この記事は6~7月には大半を書き終えていたのだが、メンバーの卒業や加入、そしてグループの終了発表を受け、公開のタイミングを探っていた。
過去を懐かしんで何の価値があるのだろう。
誰が読むかなんて想像できるし、士気を下げてはいけない。
ラストライブ翌日、あるいは2025年を迎えてミスティア! の話題が出なくなったころにでも、しれっと公開すればいいのではないかと。
そう考えていた矢先に某メンバーと話したら、この記事で触れた出来事の一つを覚えていてくれて。
半年以上も前のツアーの記憶が、お互いに今を生きるうえでの支えになっている気がして嬉しかった。
だから、やはりこの記事はラストライブ前に公開しておく。
俺はメンバーの配信でも茶化したようなコメントしかできないけど、結成時から観てきたグループが終わるなんて、悲しくないわけがないんだ。
もう古参ヅラできなくなるもんな。
あと少しだけやり残したことがあるので、メンバーにも運営さんにもファンにも嫌われる覚悟でワガママを貫きたいと思います。